盤上の四重奏

白い花の舞い散る時間』の姉妹編。全体的にリアリティが欠落しているし、ミステリとしての面白味も薄いため、あまり楽しめなかった。友桐作品の長所は登場する少女たちがくっきりと鮮やかに描けているところだと思うが、リアリティの欠落した舞台の上に登場した少女たちは予想以上に魅力を感じられなかった。
むしろこれは陰謀ゲーム小説(たとえは悪いが、レン・デイトンとかロバート・リテルとかああいう路線)のライト版として読むべきだったかも知れない。